九州ボードゲーマーの夏の風物詩、開幕!

全国的に有名なボードゲームの祭典といえば「ゲームマーケット」ですが、九州が誇る夏の風物詩といえば、そう!「九州ボードゲームカーニバル(略してボドカニ)」です!

九州の2大ボードゲームメーカーである、福岡の「ケンビル」さんと長崎の「サニーバード」さんが主催を務め、今年で3回目の開催を迎えました。全国からメーカーが集結して作品展示や試遊、販売を行うため、九州内外から多くのファンが集まる熱いイベントです。遠方からの参加者に向けた宿泊プランや、前夜祭的な合同ボドゲ会まで用意されているという贅沢っぷり!

今年は2026年7月11日(土)・12日(日)に「福岡アイランドシティフォーラム」で開催されました。

亞猫はといえば、お店(亞猫文化堂)を閉めるわけにはいかないため、開場時間の11時に入り、わずか30分で会場をあとにするという超強行軍の「弾丸ツアー」を決行! それでも、ちゃっかりミニゲームに参加して、会場に満ちる熱気やスタッフさんたちの生き生きとした笑顔を肌で感じてきました。今回は、そんな大慌てのなかで手に入れた自慢の「戦利品」たちを一挙にご紹介します!

直感と心理戦が光る、個性派ぞろいの戦利品たち

じっくり会場を回れなかったのは残念ですが、短い時間でも直感に響く面白いタイトルをこれだけハントできました。今回持ち帰った珠玉の8作品のルールをクイックに解説します。

げまじゃん

「グー・チョキ・パーの中で最も少数派の手を出した人が勝つ」という、ゲーマーの間で親しまれてきたルール「ゲーマーじゃんけん」をベースにしています。カードに描かれた数字と判定図により、大人数でもあいこにならず一発で勝敗が決まるのが特徴です。

1つのパッケージで、瞬発力を競う「バッティング」、手札を減らす「ゴーアウト」、心理戦を楽しむ「トリックテイキング」という3つの異なるルールが遊べます。プレイ人数は3〜7人、時間は5〜20分と手軽で、子どもから大人まで心理戦をワイワイ楽しめる高コスパな作品です。

シジジー

1から9の惑星カードを全員で協力して順番通りに並び替えるカードゲームです。

最大の魅力は「ゲーム中の相談が一切禁止」という点です。自分の番に裏向きのカードを1枚だけ確認できますが、その際に発言していい言葉は「OH MY GOD(オーマイゴッド)」のみ。この一言のニュアンスだけでカードの状況を仲間に伝える必要があります。

さらに、カードを「小さい順」と「大きい順」のどちらに並べるかも相談できず、仲間の動きから意図を察しなければなりません。

ルールはシンプルですが、言葉が通じないもどかしさと、お互いの心が通じ合った瞬間の快感がクセになる、1プレイ15分ほどの手軽なパーティゲームです。

ニンゲンデビュー

ロボットになって「人間らしさ」を目指す、4〜8人用の空気読み多数決ゲームです。

親が出す3択の質問(例:ラーメンの味といえば?)に対し、全員が手札から答えを1枚出します。このとき、自分の意見ではなく「左隣の人が出しそうな答え」を予想して合わせる(忖度する)のが最大の特徴です。

見事、左隣と同じなら1点獲得。ただし、全員の回答が一致すると「バグ」が発生して全員0点になるため、空気を読みすぎるのも厳禁です。

「席替え」で隣の人を変えるお邪魔要素もあり、誰でも15分で爆笑できる、初対面やパーティーに最適な心理戦カードゲームです。

ヴェスパー

1990年代のスパイ組織を舞台にした、3〜5人用の心理戦カードゲームです。

プレイヤーはエージェントとなり、誰よりも早く機密情報を5つ集めることを目指します。ゲームは、潜入場所を選ぶ「バッティング(選択被り)勝負」の前半と、情報を引き出す「チキンレース」の後半の2段階で進行。他プレイヤーと選択が被ると行動に制限がかかるため、相手の裏をかく濃密な読み合いが楽しめます。

1ゲーム5〜10分と手軽ながら、高い戦略性と緊張感を味わえるのが魅力です。タバコのパッケージを模した、スタイリッシュな小箱のデザインも人気を集めています。

キャットファイト

5匹の個性豊かな猫たちによる「仁義なき戦い」をテーマにした対戦型カードゲームです。

プレイヤーは「ボス猫」「ネコ」「こねこ」「脳筋」「毒ネコ」という特徴の異なる5種類の猫カードを駆使して勝負に挑みます。相手の裏をかき、お互いの手札を読み合うスリリングな心理戦が魅力です。

さらに、一発逆転を狙える強力な切り札「ねこチャン」カードが用意されているのが大きな特徴です。このカードの存在により、最後まで誰が勝つか分からないハラハラした展開が楽しめます。短時間で手軽に深い駆け引きを味わいたい方におすすめの作品です。

ニューオールド

「手札をあえて残すこと」を目指す新感覚のカードゲームです。

ルールは簡単で、前の人と同じか1つ上の数字を出すだけですが、パスはできません。ゲーム終了時に手元に残ったカードが得点になります。

  • ニュー(新品):残すとプラス得点
  • オールド(中古):残すとマイナス失点

「得点は残したい、失点は手放したい」というジレンマの中、全員が出せなくなると失点が確定し、次の時代(ステージ)へ進みます。

古いカードにはリアルな染みなどのダメージ加工が施されており、新旧のデザイン対比も魅力です。2〜5人で約20分、シンプルながら奥深い駆け引きが楽しめます。

クワッドリングス

4人のプリンセスの依頼に応え、素敵な指輪の完成を目指す2〜4人用のボードゲームです。

プレイヤーは職人となり、資材を集めて自身の能力を強化する「拡大再生産」を楽しみます。最大の特徴は、一度進むと後戻りできない「トロッコ移動」です。スイッチカードなどを駆使してルートを制御し、効率よく鉱石やツールを回収するパズル的な戦略性が求められます。

カードを揃えることで強力なコンボが繋がり、初心者から上級者まで夢中になれる中量級の傑作です。

晴昼祭

『晴昼祭(はるひるさい)』は、人気デザイナーのましかまる氏が手掛けた、3人専用のトリックテイキング系カードゲームです。

各プレイヤーが手札からカードを出し合い、ルールに沿って勝敗(トリック)を競います。本作の最大の特徴は、「イベント(ボドカニ)限定品」として制作された点にあります。そのため一般の市場にはほとんど流通しておらず、ボードゲームファンの間では非常に希少価値が高い「幻の作品」として知られています。

1プレイ30分前後と手軽ながら、3人ならではの濃厚な心理戦と、ましかまる氏の作品らしい洗練されたゲーム性を凝縮した一作です。

来年もこの熱気の中で。

九州でこれほど大規模かつ、愛の詰まったボードゲームイベントが毎年開催されることは、一人のファンとして本当に嬉しく、誇らしいことです。主催のケンビルさん、サニーバードさん、そして出展者やスタッフの皆様、本当にありがとうございました! イベントを通じてボードゲームの楽しさがもっと広がり、新しい仲間が増えていく未来が今から楽しみでなりません。早くも来年の開催が待ち遠しいです。

今回ご紹介した魅力的な戦利品たちは、さっそく「亞猫文化堂」に並べます。 ルールをバッチリ準備して、皆さんと一緒に遊べるのを心よりお待ちしています。気になるゲームがあったら、ぜひ亞猫に声をかけてくださいね!