「ボードゲーム=双六(すごろく)」というイメージ、確かに強いですよね。でも、実はダイス(サイコロ)の使い方ひとつで、手に汗握る戦略ゲームから、笑いが止まらないパーティーゲームまで、世界には驚くほど多彩なゲームがあるんです。

今回は、**「亞猫(店主)の僕」**が厳選した、ダイスの概念を覆す面白いゲームを6つご紹介していきます!

「ダイスを振って、出た目の数だけ進む」。それだけがダイスゲームではありません。 出た目を資源にしたり、相手のダイスを奪い合ったり、あるいは「振り直すか、ここで止めるか」という究極のギャンブルに挑んだり……。

「亞猫文化堂」の棚にも、ダイスが主役のゲームが所狭しと並んでいますが、その中から「これは!」という6選を僕の視点で紹介しますね。

ラインダイス

ダイスを「進める」か「変える」か。思考の連鎖が止まらない

人数2~4人
所要時間(目安)45分
対象年齢8歳以上
ゲーム内容「ボードゲーム=運任せ」というイメージを、良い意味で裏切ってくれるのがこの『ラインダイス』です。2個のマスターダイスが示すのは、あなたの「進む距離」であり、同時に「形を変える魔法」でもあるんです。
■ 基本ルール:ラインを繋いで一気に駆け抜けろ!
このゲームの目的は、自分の6つのダイスを誰よりも早くゴールさせること。でも、ただ振るだけじゃ勝てません。
運命を分ける2つの選択: 振ったマスターダイスの目を見て、「その目のダイスを、出た数だけ進める」か、あるいは「手元のダイスの目を、その数に変える」かを選びます。
爽快なライン移動: 同じ目や「1」が連続して並んでいると、それらを一括りでまとめて進めることができます!このラインをいかに作るかが、勝負の分かれ目になります。
ゴールの目は「得点」そのもの: ゴールした時のダイスの目がそのまま点数になります。高い目でゴールしたいけれど、もたもたしていると相手に上がられてしまう……このジレンマがたまりません。
■ ここが「真剣」になる!終盤のヒリつく駆け引き
最後の一歩、ゴール準備マスに入ってからは慎重さが求められます。 どちらかが全てのダイスをゴールさせた瞬間、無慈悲にもラウンドは終了。その時、まだコースに残っているダイスは全て「減点」になってしまいます。特に「1」の目は、なんとマイナス10点!
「高い点数でゴールしたい、でもマイナスは怖い!」 そんな葛藤の中で、相手の進捗を横目で見ながら「あと1ターンいけるか……?」と読み合う時間は、まさに至福のひとときです。

ここが推しポイント!
「運」を「実力」でねじ伏せる感覚 ダイスの目は運ですが、それをどう組み合わせてラインを作るかはプレイヤーの腕次第。自分の戦略がハマって、ダイスたちが一列になってゴールへ突き進む時は、心の中でガッツポーズしちゃいます!
ボーナス役で大逆転も狙える! 「相手を完封(60点)」や「すべて違う目(30点)」などのボーナスがあるので、最後まで諦めずに高得点を目指せます。
2人でじっくり、何度でも 全4ラウンドという構成が絶妙で、1回負けても次で取り返せるという安心感があります。

コーヒーを飲みながら、静かに、でも熱く対戦するのに最高の一本です。ゴール直前で欲を出しすぎて、相手に先に上がられた時の「あちゃー!」という感覚も、また一興。

スシダイス

スピードとハッタリの厨房バトル!

人数2~6人
所要時間(目安)15分
対象年齢6歳以上
ゲーム内容じっくり考えるだけがボードゲームではありません。この『スシダイス』は、考えるより先に手が動く、最高にエキサイティングなアクションダイスゲームです。
■ 基本ルール:早い者勝ちの「スシ」争奪戦
場に並んだ3枚のカードには、それぞれ完成させるべきスシのネタ(ダイスの目)が指定されています。
リアルタイムで振りまくれ!: ターン制ではありません。対戦する二人が一斉にダイスを振り、狙ったカードの目を目指します。何度でも振り直してOKですが、スピードが命です。
ベルが注文完了の合図: ネタが揃ったら、すぐさまテーブル中央のベルを鳴らします。先に鳴らした方がそのカードを獲得できます。★(星)の目は、どのネタの代わりにもなる便利なワサビのような存在です。
ドクロに注意!: もしダイスに「ドクロ」が出てしまったら、相手にバレる前に振り直さなければなりません。もし相手に「ヤック!」と叫ばれたら、その時点でダイスをすべて強制的に振り直しさせられてしまいます。
■ 周りも黙っていない!「待て!」の一撃
このゲームのさらに面白いところは、対決している二人以外の人も「観客」として参加できる点です。
もし対戦中の二人が、同時にドクロを出しているのを周囲が見つけたら、「待て!」と叫んで勝負を強制終了させることができます。そうなると、プレイヤーはダイスを奪われ、次の人と交代することに。遊んでいる本人たちだけでなく、周りも虎視眈々とチャンスを狙う独特の緊張感が生まれます。
規定枚数のカードを先に集めたプレイヤーが、板前としての勝利を掴み取ります。

ここが推しポイント!
バカバカしいほどに超真剣! 必死にダイスを振り、ドクロを隠し、ベルを叩き合う。その光景は端から見れば滑稽ですが、本友達はアドレナリン全開です。このギャップが大きな笑いを誘います。
一瞬で決まるスピード感 1回の勝負が非常に短いため、「もう一回!」と何度もリピートしてしまいます。パーティーの合間や、ちょっとした隙間時間に遊ぶのにも最適です。
「バレなきゃセーフ」のスリル ドクロが出ても、素早く振り直せば問題ありません。相手のダイスをチェックしつつ、自分の手元も進める……そんな高度な動体視力が試されます。

ベルを鳴らす瞬間の高揚感は格別ですが、あまりの熱中ぶりにテーブルをひっくり返さないようご注意を。

12王国の玉座

被れば即・失格!王座を巡る数字の化かし合い

人数2~4人
所要時間(目安)40分
対象年齢10歳以上
ゲーム内容運を天に任せるのがダイスゲームの基本ですが、このゲームでは「運をいかに制御し、他者を出し抜くか」が問われます。全員が同じ条件のカードセットを持ち、12面ダイス1つを武器に戦う戦略的な一作です。
■ 基本ルール:カードの力で出目を操作せよ
ゲームの目的は、ラウンドで2勝すること。まずは全員がダイスを振り、出た目があなたの「現在の実力」となります。
カードによる能力解放: 手札の7枚から1枚を伏せて出し、一斉にオープンします。「出目を倍にする」「もう一度振る」「ダイス目から7を引く」など、強力な効果が揃っています。
「被り」はすべてを無に帰す: このゲーム最大の掟が「バッティング」です。出したカードが他の誰かと同じだった場合、その能力は発動せず無効になります。
数字の重なりさえも許されない: 最終的な計算結果が他のプレイヤーと同じだった場合、その二人は順位から除外されます。結果、3位だった人が棚ぼたでトップに繰り上がる……なんてことも珍しくありません。
使ったカードは捨て札となり、そのラウンド中は二度と使えません。いつ勝負を仕掛け、いつ「被り」を避けてカードを温存するか。その判断が勝利の鍵を握ります。
■ 2勝を目指す過酷なサバイバル
1ラウンドは数回の勝負で構成されます。合計得点が高いプレイヤーがラウンドを制し、勝利の証として手札から1枚をゲームから除外します。 つまり、勝てば勝つほど手札の選択肢が減り、次ラウンドで不利になっていくという絶妙なバランス。誰よりも早く2ラウンドを先取した者が、真の王となります。

ここが推しポイント!
先が見えない「バッティング」の恐怖 「ここは倍にするカードで勝負だ!」と意気込んだ瞬間に、隣のプレイヤーとカードが被って不発に終わる。あの瞬間の絶望感と、周囲から漏れる笑いはこのゲームならではの醍醐味です。
1位になれなくてもチャンスはある トップの数字が被って共倒れすることを狙い、あえて「ほどほどの数字」を目指す戦略も有効。この「あえて1位を狙わない」立ち回りが意外なドラマを生みます。
短時間で終わるのに濃厚な読後感 ルール自体は非常にシンプルですが、プレイ中の脳内は常にフル回転。1勝負ごとに「あそこでアレを出していれば!」と感想戦が盛り上がります。

カードが被った時の虚しさは相当なものですが、それもまたこのゲームの味。相手の性格を読み、「あいつならこれを出してくるはず」と裏をかく楽しさをぜひ味わってください。

ロイヤルカジノ

狙うは高配当か、安全策か。ダイスの配置が運命を決める

人数2~6人
所要時間(目安)40分
対象年齢12歳以上
ゲーム内容カジノをテーマにしたゲームは数多くありますが、この『ロイヤルカジノ』は「ダイスを置く場所の奪い合い」が最高に熱い一作です。たくさんのダイスをジャラジャラと振る快感と、どこに配置するかのジレンマが絶妙にミックスされています。

■ 基本ルール:列を埋めてボーナスを勝ち取れ!
中央のボードには、ダイスの目が指定された6つの列があります。
ダイスを振り、列を埋める: 手持ちのダイスをすべて振り、出た目がボードの列に合えば好きなだけ置くことができます。「5が5つ」や「1から6までのストレート」など、列ごとに条件が異なります。
早い者勝ちの得点獲得: 列の最後の空きマスを埋めたプレイヤーが、その列の右側に書かれた点数を獲得します。
「必ず置く」というルール: 出た目がボードの空きマスに一致する場合、必ず置かなければなりません。これが戦略を狂わせる最大のスパイスになります。
■ 恐怖の「黒い列」と戦略的なダイス管理
ボードには反転した黒い列が存在し、ここは完成させてしまうと「マイナス点」を受け取ることになります。 「マイナスは取りたくない、でもダイスを振ったら目が出てしまった……!」 そんな状況で、強制的に減点へと追い込まれるもどかしさがゲームを盛り上げます。
また、一度にたくさんのダイスを置いてしまうと、自分の手持ちがなくなってしまい、他のプレイヤーが列を完成させるのを指をくわえて見ているだけ、なんてことも。どこで攻め、どこで温存するかの見極めが重要です。

ここが推しポイント!
ジャラジャラ振るのがとにかく楽しい! 大量のダイスをカップで振る音と感触は、それだけで気分を高揚させてくれます。まさにカジノにいるようなワクワク感が味わえます。
一発逆転の「500点」レース ラウンドを繰り返し、誰かが合計500点に達した時点で決着。マイナス点に苦しんでいたプレイヤーが、高得点の列を連続で取って一気に逆転するドラマチックな展開もよく起こります。
★マークの駆け引き 指定がない★マークのマスには、最初に置くプレイヤーが好きな目を決められます。自分だけが持っている目にするか、あえて他人が出しにくい目にするか……配置のセンスが問われます。

ひとことアドバイス
「あと一つで高得点!」という時に限って、全然違う目ばかり出てしまうのがダイスの不思議なところ。

トゥット:フォレロッテ

攻めるか引くか、カードに翻弄される快感

人数2~6人
所要時間(目安)30分
対象年齢8歳以上
ゲーム内容目標の6000点を目指して、ひたすらダイスを振り続けるこのゲーム。ルールは非常にシンプルですが、プレイヤーの「欲」が如実に出る恐ろしいゲームでもあります。
■ 基本ルール:ダイスの目を「点数」に変えて積み上げろ
手番では6つのダイスを一気に振ります。出た目の中に、点数になる組み合わせがあればキープして、残りを振り直すことができます。
点数のルール: 「1」は100点、「5」は50点。同じ数字が3つ揃えば、その数字×100点(1の3つセットだけは破格の1000点!)になります。
「トゥット」の達成: 6つのダイスすべてを無駄なく点数化できれば「トゥット」成功です。この時、ラウンドの最初にめくったカードのボーナスが手に入ります。
一瞬でゼロになる恐怖: もし振り直した結果、一つも点数になる目が出なかったら、その回に稼いだ点数はすべて没収。どこで「確定」させて切り上げるか、その判断がすべてです。
■ プレイヤーを翻弄する「カード」の存在
このゲームをただのダイスゲームで終わらせないのが、毎ラウンドめくられるカードの効果です。
ボーナスカード: トゥット達成時に追加で数百点がもらえる嬉しいカード。
強制カード: トゥットを達成するまで、何が何でも振り続けなければならない、まさに「止まれない」カード。
ストップカード: 他のプレイヤーがトゥットを達成した瞬間に、自分の点数が削られるなど、自分以外の動きにもハラハラさせられます。
誰かが目標の6000点に到達した時点でゲーム終了。最後の一振りまで勝負の行方は分かりません。

ここが推しポイント!
「あと一回」が運命を分ける 全部のダイスが点数になった時の爽快感は最高ですが、調子に乗って振り直した瞬間にすべてを失う「バースト」の虚脱感もまた、このゲームの魅力。周囲の「振れ!振れ!」という煽りもスパイスになります。
カードによるドラマチックな展開 どれだけ着実に点数を稼いでいても、カード一枚で状況がひっくり返ります。この「予定調和のなっさ」が、パーティゲームとしての盛り上がりを支えています。
短時間で何度も遊びたくなる中毒性 ルール説明は1分。あとはひたすら振るだけ。その手軽さゆえに、一度遊ぶと「もう一回!次こそはトゥットを出す!」と、つい連戦してしまいます。

慎重にいくのも手ですが、時にはカードの指示に従って無謀な勝負に出る勇気も必要です。

ブラフ

確率を読み、はったりで騙せ!

人数2~6人
所要時間(目安)30分
対象年齢8歳以上
ゲーム内容ダイスゲームの金字塔ともいえるのが、この『ブラフ』です。自分の手元だけが真実で、他人の手元はすべて闇の中。その不確かさと、相手の表情から真実を読み取る心理戦が、このゲームを最高に面白くさせています。
■ 基本ルール:数を予想し、相手の「嘘」を暴け
全員がダイスをカップで振り、自分だけが内容を確認したら勝負開始です。
「数」と「目」の競り上げ: ボード上の赤ダイスを動かしながら、「5の目が全体で10個ある」「☆が3個ある」といった予想を立てていきます。次のプレイヤーは、さらに「個数」を増やすか、「目」を強くして、予想を更新し続けなければなりません。
☆(スター)は魔法の目: ☆は、1〜5のどの数字としても数えることができます。これが曲者で、全体の個数を予想する際に「もしかしたら相手がもっと持っているかも……」という疑心暗鬼を生みます。
命取りの「チャレンジ」: 前のプレイヤーの予想が「多すぎる!」と思ったら、チャレンジを宣言します。全員がカップを開け、実際の数をカウント。予想が外れていれば相手が、当たっていれば自分が、その差分の数だけダイスを失います。
もし予想が「ピッタリ」だった場合は、宣言したプレイヤー以外全員がダイスを失うという強力なルールも。これが決まった瞬間の盛り上がりは格別です。
■ 最後の一つになるまでのサバイバル
ダイスをすべて失ったプレイヤーから脱落していく生き残り戦。ダイスが減るほど、全体の個数が読みやすくなるはずなのに、なぜか「はったり」の精度が上がっていくのがこのゲームの不思議なところです。

ここが推しポイント!
「期待値」と「直感」のせめぎ合い ダイスの総数から、ある目が何個出るかはだいたい計算できます。でも、そこに「☆」が加わることで計算が狂い、最後は相手の目を見て判断するしかない……このアナログな駆け引きがたまりません。
こっそり覗くワクワク感 自分のダイスを確認し、戦略を練る瞬間の静寂。そこから一転して始まる賑やかな宣言。このギャップが心地よいリズムを生みます。
初心者から熟練者まで一緒に楽しめる 難しい理屈は抜きにして、相手の顔を見て「嘘っぽいな!」と感じる直感さえあれば、誰でもすぐに勝負の輪に加われます。

自分のダイスが少なくなってからが本当の勝負。少ないからこそ大胆な嘘をつき、相手をミスへ誘い込む。そんな「悪い顔」をして遊ぶのが、このゲームを一番楽しむコツですね。

ダイスが奏でる、最高に贅沢な「駆け引き」の時間

大人数で集まって、ジャラジャラと音を立てながらダイスを振る。それだけでその場の温度がフッと上がるような、不思議な魅力がこれらのゲームにはあります。

じっくり戦略を練る『ラインダイス』や『12王国の玉座』、反射神経とハッタリが交差する『スシダイス』。そして、欲と確率の狭間で揺れる『ロイヤルカジノ』『トゥット』『ブラフ』。どれもパーティーの合間や、仲間との楽しい時間に彩りを添えてくれるはずです。

春吉の「亞猫文化堂」でお待ちしています

今回ご紹介したダイスゲームたちは、すべて福岡市中央区春吉にあるボードゲームカフェ「亞猫文化堂」で遊ぶことができます。

「ちょっと運試しがしたいな」という時も、「知的な心理戦を楽しみたい」という時も、ぜひ気軽に遊びに来てください。ダイスを振るあの爽快な感触を、ぜひ皆さんに味わってほしいと思っています。


📩 皆さんの声をお聞かせください!

このブログの感想や、「こんなテーマで紹介してほしい!」といったリクエストも大募集しています。

  • 「もっと頭を使う、重厚なダイスゲームが知りたい!」
  • 「2人でじっくり遊べるおすすめは?」
  • 「とにかくバカバカしくて笑えるやつをお願い!」

などなど、どんなことでも構いません。皆さんのメッセージが、次の記事を書く大きな励みになります。

これからも、世界の面白いゲームをたくさん紹介していきますね。 それでは、亞猫文化堂でお会いしましょう。よろしくお願いします!